みやざわ社会福祉士・行政書士事務所️

                                  

ハンセン病、重監房資料館

宮澤です。

先週末、群馬県の草津に行ってきました。
湯畑、湯もみ、「恋の病以外は何でも治る」草津温泉で有名ですね。
僕は恋の病を抱えていないので(笑)、持ってる病をひと通り治してきました。

冗談は置いといて、「国立ハンセン病資料館」(東京都清瀬市)と、「重監房資料館」(群馬県草津町)を見学してきました。

ハンセン病について、国によるハンセン病患者への生涯隔離政策、社会から受けた差別・受難の歴史については、どうぞ下記HPをご覧ください。
 国立ハンセン病資料館 http://www.hansen-dis.jp/
 重監房資料館 http://sjpm.hansen-dis.jp/

かつて、療養の場であるはずの国立療養所の中に、ハンセン病患者を懲らしめるための「重監房」が設けられていました。
9年間に延べ93人が収監され、23人が亡くなっています。

重監房跡




重監房資料館の中には、重監房の一部が実物大で復元されています。

※資料館の許可を得て撮影しました。

実際に入ってみると、狭いうえに夏は暑く冬は寒いコンクリートでほぼ密閉された造り。
治療はおろか食事や水も十分に与えられない孤独な環境では、身体を壊したり精神を病んで自殺してもおかしくない、と実感しました。

重監房資料館がある国立療養所栗生楽泉園には、今も80数名の方が暮らしていて、平均年齢は86歳になります。
園内の納骨堂と、堕胎児の碑にもお参りしてきました。
ハンセン病への差別や偏見のため、入所してきた人たちは家族の縁を切られ、亡くなっても身内のお墓に入れない方が大勢います。
また、療養所内では、妊娠すると人工中絶を強制されていました。
お花をいくつも供えてあったので、資料館の学芸員にお尋ねしたところ「入所者が毎朝お供えしています。今の入所者は、自分たちがいなくなったら誰が供養するのだろうか、と心配しています」と説明してくださいました。
過去の出来事、ではないのですね。

決して忘れてはいけない、語り継いでいかなければならない事実だと思います。